映画『In America』(イン・アメリカ/三つの小さな願いごと)でアイルランド英語

in_america アイルランドからニューヨークへ移住した一家。映画監督ジム・シェリダンの半自伝的映画でもあります。三歳の末子のフランキーを不慮の事故が原因で脳腫瘍でなくしてから、家族にはリセットする何かを必要としていました。父のジョニーはニューヨークで役者を目指すこと決心します。時代は1980年のアメリカ。10歳と5歳の娘達は、アイルランドとアメリカの文化の違いにも出会います。

 中でも興味深いのはハロウィン・パーティ。そもそもハロウィンはアイルランドが起源ですが、そのアイルランドではアメリカのようなハロウィン・”パーティ”のようなもの、つまりヒーロー物など市販のハロウィン用のコスチュームで子供たちが着飾るような習慣はなかったとそうです。また、アメリカでは子どもが各家庭を訪ね歩き「trick or treat」と叫びますが、アイルランドの「Help the Halloween party」では、そのような決まり文句はありませんでした。また、貰えたとしてもリンゴやナッツなど。キャンディーのようなお菓子が与えられることも殆どなかったとのこと。

 ましてや、 「trick or treat」(悪戯されたくなかったらお貸しをちょうだい)というような脅しのニュアンスはアイルランドでは全くなかったそうです。

 脚本を務めた実の娘のナオミ・シェリダンも解説で次のように語っています。

 「アイルランドではお願いしてリンゴやオレンジなどのフルーツをもらうだけ。だからアメリカ式にあこがれた。キャンディ袋を手に”アメリカ最高”って」

Johnny 
Ah, you can’t throw away your prize, best homemade costume.
おい、そんな。捨てちゃだめだろう。手作りコスチューム賞だ。

Christy 
They made it up because they pity us.
可哀想に思ってくれたのよ。

Johnny
You got it ’cause you’re different.
皆と違うからもらえた

Ariel
We don’t want to be different. We want to be the same as everybody else.
違うのなんてやだよ。皆と同じほうがいいもん。

Johnny
Why would youse wanna be the same as everybody else?
なんで皆と同じほうがいいんだ?

Ariel
‘Cause everybody else goes trick-or-treating.
だってみんな「トリックオアトリート」やるもん。

Sarah
What’s that?
何それ?

Ariel
It’s what they do here for Halloween.
アメリカのハロウィーンでやるのよ

Johnny
What do you mean? Like, “Help-the-Halloween” party?
それってハロウィンパーティの手伝いか?

Christy
No, not “Help-the-Halloween” party.
違うわ。ハロウィンパーティの手伝いじゃない。

Ariel
You don’t ask for help in America. You demand it. Trick or treat. You don’t ask. You threaten.
アメリカじゃお願いするんじゃなくて、ねだるの。トリックオアトリートっていいながら脅かすのよ。

 ハロウィンの起源は5世紀のアイルランドだといわれています。当時10月31日には、昨年死んだ霊が次の一年間憑依するための人間や動物の身体を捜しに来る日だと信じられていました。このため、人々は悪魔やお化け、魔女の扮装をして、家の中、そして外を叫びながら歩き回りました。こうすることで、霊たちが既にこの村は悪魔達に占領されてしまっていると思わせ人々の憑依を諦めさせる。つまり魔よけのための扮装だったとのことです。

▽In America Trailer

(*)参考図書
Extraordinary Origins of Everyday Things

(*)参考リンク
How To Describe Help The Halloween Party

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